突然決まった益子の旅

年に2回ある陶器市に訪れるのは初めて

東京から栃木に向かう道

青い空に数年前の空をみた

 

 

 

 朝早くに出発

 駅に到着して益子をのんびり歩きます

 

 

 細い道を人がゆく方へ流れがある限り

 もくもく歩いてゆきます

 

 

 人の流れが止まった途中道。

 それは列に変わる。

 そこは「おとうふやさん」

 大きなお鍋に真っ白な掬い豆腐。

 薬味のせたり、生醤油で頂いたり、お好みで。

 やさしいお味でした。

 

 

 東京より先に秋が訪れている益子。

 柿の木がよく似合うこの建物は藍染め工房。

 おじゃましました

 

  

 原料となる「すくも」

 藍の乾燥葉を醗酵させたものです。

 においは、、ずっとそこには居られないぐらいアンモニアに近い臭いでした。

 1つ1つの工程を手をかけて時間かけてじっくりと

 出来上がるうつくしいものたち。

 作り手の心そのもの。

 

 

 お腹が空いたとのことでお蕎麦屋さんに。

 久しぶりに頂いた太いお蕎麦。

 そば湯を頼むと今までに飲んだことのないトロリとしたそば湯で

 「ここのそば湯は変わっていますね」

 とお話している所に地元のおじいさんが入って来て

 「そば湯の評価をするなんぞ、通ですなぁ

  そう、ここのそば湯はすごいじゃろ、天下一品じゃ!」

 と店内響き渡る大きな声で言うのでした。

 

 気になるトロトロそば湯。

 帰り際に店員さんに聞いてみるとあっさり

 「あー、うちのはね、うどんも一緒に茹でてるからね、

  正式にはそば湯じゃないんだよー」

 とのこと、でした。

 

 the 天下一品

 

 

 

 器との出会い、

 いつもよりアンテナをグンとのばして歩く益子です。

 

 ー 器とわたし。ー

 初めてロクロを回したのは20歳の時。

 大好きな古着屋さんの壁に1枚の貼り紙をみつけた。

 そこに書かれた大まかな地図のその場所を訪れたがはじまり。

 

 地図はマーチを小さな小屋に導いた。

 それは先生がつくった小屋。

 煙突からもくもく白い煙があがっていた。

 

 基礎ができるまで先生は丁寧に教えてくれた。

 それから時間が経過して基礎を覚えてからは

 空間を貸してくれる、

 ただそれだけになり

 わたしは自由に土を道具をつかって没頭した。

 

 その時先生が飼っていたネコ、とんぼ。

 小屋に私一人いる時いつも彼はやってきて

 今日はロクロの目の前の窓から

 ニャー

 今日は窯のある奥部屋から

 ニャー

 今日は勝手口から

 ニャー

 そんな具合に。

 

 とんぼはロクロを回している私の膝にちょこんとのってきたり

 時には器を乾燥させている上を平気で歩いたり、

 私の作品にはとんぼのマークがやたら多かった。

 

 先生はとんぼはとんぼさんの事が本当に大好きだよ、といつも言った。

 わたしもとんぼが大好きで器に嘔吐された時もかわいく許せた

 いつも付けられるマークだって

 いつの間にかそれが私のマークになるぐらい大好きだった

 

 でもその嘔吐をきっかけにとんぼは衰弱してこの世を去った。

 ペットを飼ったことのない私にとって、

 とんぼの死は自分の涙がこんなにどこからやってくるのか

 その場所を知らぬまま

 ただ心静かにとんぼを想う

 その時間をとても大切に過ごした。

 

 彼は気分屋で横着だけど恋するネコの前ではタジタジして情けなく可愛く

 振られたであろうとんぼを私は幾度となく膝の上で慰めた。

 

 そんな私の大好きな彼の名を今は頂いている。

 横着さだけは彼に負けない自信がある。

 

 

  

 登り窯の見学。

 

 ドイツに住んでいる頃、ロクロが回したくて陶芸学校に通った。

 土の捏ね方からロクロの回し方まで最初は戸惑うことばかりだったけれど

 週に1度のその時間が楽しみで仕方がなかった。

 

 ドイツの方々は私の回すロクロに作品に興味津々だったよう。

 陶芸学校の時間が合わなくなって残念と肩を落とす私に先生が一言

 「私と友人たちが作っている小さなアトリエがあって、とんぼもそこに来ないか?

  一緒に自分がつくった器でおいしいご飯を食べようではないか」

 このお誘い

 その日の空の色を、その日の空気の匂いを、その日の先生の声の低さを、

 ずっと忘れないぐらい嬉しいかったこと

 今でも鮮明に思い出すのです。

 

  

 ー ドイツDortmundのアトリエ ー

 

 毎週木曜日の夜、トラムに乗って小さなアトリエに向かって

 日本のアトリエと同じスタンスで好きなように土と向き合って

 皆でおいしいご飯を食べるのでした。

 またいつか必ず訪れようとおもう場所の1つ。

 

 

 そんな数々の器、陶芸の思い出を

 作家さんの器を見ては、1人思いながら歩くのです。

 はっと目に入って来たのがこの串にささったお団子。

 ずんっと大きい。

 生醤油を最後にかけてくれて渡されます。

 一口でお腹がいっぱい。。

 

   

 作家さんの器がずらりと並んでいるテントの中。

 1点1点への想い、作り手と話ができるこの空間がとても好き。

 器を触って両手でしっかり持っては置き、

 違う角度で眺めては触って

 家に連れて帰る子を見つけます。

 

  

 益子陶器市は器だけでなく食品からユニークな玩具、手作りの洋服などなど

 幅広く販売されています。

 その中で胸をぐっと掴まれたセンスの良い遊び道具

 すべて木から出来ています。

 眺めていると子供に誘われて少しの時間一緒に遊びました

 

 

 

 器並ぶテントから少し離れて益子の紅葉を。

 足をぶらりとさせてベンチでおやすみ。

 

  

  なんという名か忘れましたが(ナントカ ナスと書いていました)

  このまま1本1本を地元のみなさま?ご購入。

  よいしょと肩にのせて持って帰っていました。

 

  

  テントから少し離れた場所にアトリエやcafeが点在しています。

  こんにちはと覗けば

  温かい声がかえってきます

  

  star netさん。

  郡司さんの個展開催中でした。

 

   

  中心から離れて川沿いにポツンと建つ「パネムさん」にやってきました。

  同行者のお友達が店主さんです。

  ご自慢の窯から出てきたおいしいピザ

 

  

  やっぱりワインでしょ、と乾杯

  気持ちよい風のながれる表の机でのんびりと頂くのでした

  

  

  道草を暫し楽しんで

  益子にさようなら。

  突然に対応して頂いた益子の旅。

  元気がいっぱい身体にやってきました

 

 

  益子のおかいもの

  1。

  

  「埴輪くん」

   ほー

 

  益子のおかいもの

  2。

   

  「郡司さんのすり鉢」

   両手で持った時のずっしり感が決め手となりました。

   ご本人ともお話ができて器の想いを聞いて

   これだ!と決めました

 

 

  2009.11.03

 

  End