Noldeの丘のうえ

  すきな人に目を閉じて

  この色彩をおくります

  

                     Seebuell

 

 

 

 

 

 

5.Maerz

 

Nolde Museumまでのゆきかた

6:20 Dortmund → 10:28 Hamburg (列車)

10:33 Hamburg → 13:00 NIebuell (列車)

13:17 Niebull → 13:50 Seebuell (バス)

 

 

 

旅のはじまり

5時30分のバスの中

眠いにきのこ帽をふかく被る

 

Dortmund → Hamburg

列車が15分おくれて到着

乗換えの電車はまっていてくれるものだと思い

急いで乗換え列車をさがす

 

 

いない

 

ホームが変更になったのか確認窓口

「おじょうちゃん、もういっちゃったよ」

これ大変なこと

Nolde美術館までの交通の便はかなり悪く

Niebuellからのバス

日に2本しか走っていないのです

10:33の乗換え列車に乗車できない=Noldeゆきのバスが18時しかない=Nolde既に閉館

「なぜ待っていないんだ!」

と本気で文句

「ここからはプライベート列車(ドイツ鉄道ではない)だから仕方がないよ、待つ訳がないんだ」

とおじさん

因にドイツ鉄道だと一つの列車が遅れると乗り合わせのお客さんのため

すべての列車がおくれることになります

必ず待っていてくれる訳です

 

NOB(Nord Ostsee Bahn)

仕方がないで1時間後のNOBに乗車

北欧ゆきを思わせる列車

 

車内の地図

点字表示にバリアフリー

清潔な車内

北欧にいきたいを引き起こす地図を眺め揺られる

交通手段よりもNolde美術館の滞在時間が1時間減ってしまう悲しみ大きく

しっかり強く書き留める

タクシーで美術館を目指すことにしよう

 

Niebuell到着

タクシーをと駅周辺

いない

たずねる人も

いない

 

こまた

 

とにかく歩こう

タクシーか人かに出会うだろう

この地で思い出した私の最初の旅メモ

安藤忠雄のNeussの美術館を訪ねた時と同じ

同じ空気が流れていた

 

至る所にポスター

展示会に興味を持ち、その美術館を探す

 

みつけた

だけど今日は休館日

 

静けさと道中央

数分後向こうから小さな人影

走る

 

おじさん

彼も道中央を歩いている

「すみません、Nolde Museumにゆきたいなのですが」

「ん????ゆゆゆゆゆゆっっっっっっくくりりくり、ははははなししししてくくくくれれないいいか?」

 

「Noldeに会いにゆきたいのですが」

「ののののるででで、ばばばすのののじじじじかんんんとしししななないのちちちずがががみれるるるるところろにににいこう」

 

よおーくおじさんの顔を眺める

5秒

青い、、、、

アイシャドウをぬっている

きゃ

 

そして絶対お酒を飲んでいるだろう

呂律回っていない言葉たち

 

でも頼る人がこのおじさん1人

言葉をつないで一生懸命ノルデの道を教えてくれるおじさん

私の今いる場所は正反対だと言い

街の中心までご案内されました

 

道を2人で歩く

街の中央まででると人通り

みんなちらりとこちら見る

アジア人がめずらしい と おじさんのアイシャドウ

ダブルの衝撃かな

 

言葉交わすとおじさんは日本に興味をもっていて

「これから日本人とノルデ美術館までお散歩」

子供みたいにはしゃいで歌うのです

 

バス便がないと分かっておじさんむんむん歩き始める

「ん?どこいくの?」

「ノルデ美術館までお散歩だろ」

ん?

「近いの?そして道しってるの?」

「こっちだ、あそこを通ってあの家の裏を通って、、、と」

もうこのおじさんに付いてゆこうと心に決める

 

出発後

アルコールを認めさそうと質問

「日本の酒はのんどらんぞ」

風な回答

もういいや

 

Niebuell到着後

工場があるのかと思うくらい煙の空色ですこしため息だったのですが

おじさんと歩く道先の空色が広がるを

ノルデへ近づいている心のうれしいを

楽しみながらお散歩

 

途中

はっとする

思い出す私の旅メモ

Niebuell到着後バスを2つ乗り換えて40分程かかる

ということ

 

歩いて?

ん?

何時間かかるんだ!!!

 

おじさん

「今から日本人とノルデまでおさんぽよ」

めずらしい音符の組み合せの歌を驚くことなく聞いていた

 

流れる景色が不安をすっかりさっぱり忘れさせる

 

おじさんのノルデまでの道は果てしなく続く直線

本当にこっちなの

ノルデ??

 

沼のような道だって

ドロドロになりながら

「先わしが行く、後を付いてこい」

なんて言う

私がドロドロの道をズカズカ行っていると

「バカ、こっちの道の方がきれいだぞ」

おじさんの指が示す

 

「お酒飲んでるでしょ?」の質問の後

胸に隠された何本もの瓶の色とりどり

それは少し奇麗だった

呂律まわっていないまま

通りすがりの人たちが20分に1人の間隔

過ぎ去ってゆく

でも私はこのおじさんに付いてゆく

心に決めた理由

おじさんはノルデが好きだった

 

そしておじさんの歩く道はノルデの愛した風景だった

風景を自分の足で楽しむ贅沢

バス屋根の下で流れる風景では

味わえないことだと思った

 

おじさんに付いて早1時間

車は一直線を勢いよく風をきる

道は今

通りに出たところ

 

向こうから大きなおじいさんがやってくる

「ノルデまであとどのくらいありますか?」

「!ノルデ!、あと最低10キロはあるぞ」

「10、10キロ」

時計を見るともう3時

このまま時間があれば歩こうだけど少し厳しい

目の前の一直線

タクシーもバスも通りません

 

おじさんは先先と歌いながらお散歩中

わたし 「あと10キロもあるよ、時間がない!」

おじさん 「歩け!」

わ「いやだ、歩けない!」

お「歩け!」

こんなリズム

わ「ぢゃあ、もっと早く歩いてよ!」

お「お前は年寄りにやさしくないの」

ああ、もうダメだ

日が暮れてしまう。。。

 

ふと

おじさんの帰り道が気になり質問

もう1時間半くらい歩いている

お「わしは昔炭坑で働いていたんだ、問題ない!」

お酒を飲んでいるし暗くなったら事故とか、、、、、

心配が天気をも悪くしてしまう

おじさんは道の中央を

最初に会った時と同じように歩いて止まらない

 

ヒッチハイクをしよう!

おじさんに提案

お「やめとけ」

わ「やる!」

 

目の前を横切る風は冷たい

 

しばらく歩いて茶色い文字がのっている白い看板を見つけた

ん、なんだろう

「Nolde Museum 12km」

ああああああああああああ

さっきのおじいさん

最低でも10キロといって歩き続けたのに

 

すっかりがっくり

 

ふと

青いアイシャドウのおじさんがいるから車が止まらない

そんな予感

 

わ「もうここで別れましょう、本当にありがとう

おじさんの帰りが心配だから帰って」

おじさんの表情が変わる

わ「お前は何を言っているんだ、1人で危ないぞ

どうせヒッチハイクをするんだろ」

 

もうノルデに閉館時刻に着いたって構わない

おじさんの事が本当に心配が心から形になってあふれている

お「お前が心配だ、だから行くぞ!」

 

おじさんを説得する20分

お「そうか、お前ならゆける気がする」

その言葉から

安心とこの先1人になる不安

たたかってたたかって

安心が勝った

 

最後にお前の名を日本語で書いてほしい

 

ホルンマークのスケッチブックの最後のページ

ノルデの空の下

道の下敷きで書いた名の強さを

この先わすれないだろう

そう思う

 

溢れるものが出口を見つけて

どんどんどんどん

こんな遠くまでありがとう

おじさんも溢れるものの出口を見つけていた

 

 

1人ぼっちになった

だけど振り向けばおじさんの背中

どんどん小さくなってゆく

一直線の長い道

このままおじさんがあの街に帰るを眺めていたい

 

3時過ぎた

よし、ヒッチハイク!

遠くから2台車が並んでこっちにやってくる

「後ろの車を止めよう」

 

おじさんと別れて数分後

最初の止まって下さいの合図に車がウインク

女性3人が乗っていて

私の席かのように1シート空いている

事情を説明

快く

「乗って一緒にゆきましょう。私たちもノルデに会いに行く所よ」

車中

溢れたものをこすって

ノルデの話に盛り上がる

 

車で20分程

Nolde Museum到着

 

 

駐車場でお別れ

また後で会いましょう

止まっている車を見ていると

おじさんと一緒に居た時、止めようとしていた車がずらり

みんな目的はココだったんだ

 

 

美術館から30メートル程歩いた所のペンション

(ノルデのアトリエだった所)

今回は予約済み

 

くたくた

と足を休める時間もなく

ペンとスケッチブックと辞書をもって部屋を飛び出す

フロントの存在なく入り口のカギを渡され自分自身でホテルに出たり入ったり

Noldeが笑う

空も草も土も花も

みんな笑う

 

美術館への道

寄り添って同じ夢をみるご夫婦

歩く道の色は二人の色

空が笑ったのはきっとおじさんの力

きっとそう

  

ここはノルデの家

現在は展示場

重い扉を押して直ぐの階段を一段一段

扉のないNoldeの部屋

彼の画に囲まれる

余す所なく掛けられる、置かれる絵画

右を左を後ろを前を

Noldeが飾る

小さな部屋にぎっしりと

その存在感に足が一歩踏み出せなかった

Niebuellの自然を時間の移りを描いた水彩画に

今いる場所を確認した

 

   

陽がゆっくり空の表情をスライド中

 

館内

Noldeの略歴

辞書を片手にらめっこ

 

目の前にあった小さな扉をあけると

Noldeの宝ものが一面に広がっていた

   

閉館後

美術館の周り

水の流れる方へ風が流れる方雲が流れる方へ

屋外展示場を独り占めした

 

羊たちの描く輪

少し寒い空気に触れて

やさしい雨に木の下に誘われる

 

今日はどんな夢をみる

Noldeのアトリエ

 

 

風が知らせてくれる朝

 

カーテンを開けると同時に気持ちが外へお出かけ

朝の静けさ

灯をたずねよう

水たまりに映る空の模様

ときどき

指でつくる水の輪

お花たちも羊たちもまだ夢の中

 

 

朝ごはん

周辺に住む方たち

犬のおさんぽの休憩にとコーヒーを飲む

  

もりもり

いただきます

ごちそうさま

そしてNoldeの空気を

大切な人におくります

 

もう一度Noldeの画に囲まれる時間

「あなた好きね、今なら1人だよ」

と受付のお姉さん

 

また訪れると思う

特別な場所

 

 

帰りのバス小屋

ここに本当に来るのかな

小さな不安

 

バスを待つ時間

ドロドロcamper

最後の1人旅 バス小屋で

いつもこの靴と一緒だったなことを

遡ると目の前にいろいろな色が人が匂いが詩があふれて驚いた

 

時間より5分遅れてバスがきた

わたしだけの為にドアが開く

運転手はうれしそうに切符を渡した

 

1本道をまっすぐまっすぐ走る

一番前に座って大きな窓ガラスに流れる風景を見る

ここは

滲んで良く見えないだったけど

確かにここはおじさんと通った道

道は大きく左折しバスも大きく左折

それとは逆に少し右に細い道

そこはおじさんと通った沼地の近道

2足の足跡続くその道がくっきり私には見えた

思いかえすとおじさんがいて

「おまえ、そっちは靴が汚れるぞ」

 

私はまた泣いてしまった

おじさんはNoldeが好きだった

 

ありがとう

 

バスの運転手

「どうしたんだ」

とバスを止める始末

ダイヤの乱れ

田舎街にて

 

 

Noldeの本を3冊手に

ドイツ

2年前に決意したわたしのみち

最後の旅

Noldeに会えた

 

 

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